「真広も言ってたわよ。あのけーちゃんがねえ、って。」

「姉さん気付いてたの!?」

「あら、貴方のその様子じゃ分かるわよ。…うん、私もあの子は良い子だと思うわ。…後期の生徒会に来てくれないかしらね。」

「そんなことしたらサチちゃん、僕のところに来てくれなくなるから…。」

自分で言ってても恥ずかしくなった。

「まぁ、好きになるのは勝手だけれど…あの子を泣かせないでちょうだいね。志優が殴り込みに行くわ。」

「…なんで栗山先輩の名前が?」

「今は知らなくていいわよ。じゃ、私は勉強があるから、失礼するわ。」

姉さんはそう言うと足早に上へと登って行った。栗山先輩、関係ないじゃないか。