「藤山さんと仲直りは出来たのかしら?」

「…げ、姉さん。」

お菓子作りの材料を買い集め、帰宅した。玄関のドアを開けた先に仁王立ちしていたのは、満面の笑みを浮かべる自身の姉だった。

「藤山さん、いい子なのね。あの子、さっき生徒会室に来てくれたのよ。佐藤くん、元気になったでしょうか?って。貴方のその様子だと…仲直りしたみたいね。」

「…姉さんが勝手なことするから…!」

「あらあら。私はただひたすら名前を呼びながらお菓子を作る弟が見ていられなかっただけよ。」

ふふん、と鼻をならして姉さんは笑った。なんでこの人が生徒会長なんだろう。