大好きだったあいつ


女子達の白い目に気付きながらも、男子達のオォ〜!という声に満足。


その他の自己紹介なんか聞き流して、一郎くんの自己紹介に耳をすませる。


「花田 一郎 24歳です。
サラリーマンやってます。
お酒一緒に飲んでくれる子募集中です。
宜しくお願いしまーす!」


何がお酒飲んでくれる子だ!
下心ありまくりじゃんか!


自己紹介も終わって、皆それぞれ話し始めたのを見計らってゆっくり彼の方に移動しようとした時


「あー!!!
お疲れ様です!」


!?


一郎君がでかい声を出して立ち上がるので、ビクッとして振り返る。


「…嘘……」


思わず口から声が出た。
夢にまで出てきたあたしのトラウマ。


「お疲れ〜遅れて悪いな。」


白い歯を見せて笑った顔は変わってない。
洋平さんがそこに立っていた。