大好きだったあいつ



意外な唯さんの話しで盛り上がり、お酒も入っていたので家に帰ったら、携帯の着信履歴に気付かずにその日は寝てしまった。


次の日朝出勤前に昨日の着信履歴を見ると、同期の沙弥からだった。


何だろう…?
今日会えるし、今日聞けばいいか。
怒るかなー。


なんて考えながら出勤すると、先に更衣室に入っていた沙弥と鉢合わせた。


「…………何その顔………」


彼女の顔は、ファンデーションの塗り過ぎで真っ白になっており、泣いたのか瞼は晴れ上がり、クマが隠し切れずにクッキリ出ている。


「なんで昨日電話かけ直してくれなかったの…」


「ご、ごめん…酔っ払ってて爆睡してたの。
…何があったの?」


昨日まであんなに幸せそうにしていたのに。