「な、なんでっ? だ、大丈夫だよっ!」 みんなに聞こえないように、顔を近づけて言ってくるもんだから距離が近すぎてヤバい……! もう、みんながいるとか先生がいるとか関係ない。 颯也くんとこんなに距離が近いなんて……っ。 「では、山崎くんと藍沢さんも自分のクラスに戻ってくださいね」 遠くでそんな声が聞こえた気がして、我に返ってあわてて距離もあける。 「あ、あのっ……」 「大丈夫ならよかった。なんかあったら言ってね」