「……なんでもない」



「なにそれ〜」



ケラケラ笑うお姉ちゃんを、あたしはただ見つめるだけ。



「お風呂入っといで!」



「はーい…」



お母さんとお父さんは、仕事人間で家にいないことのほうが多い。



だから、家事とかをしてくれるのはいつもお姉ちゃん。



あたしも手伝わないとなぁ、とか思いながらできない……。



その日、夏川先生の言ったことを考えててあんまり寝れなかった。