ボーッとした頭のまま、暗くなりかけた中家まで走った。 靴を脱ぎ捨てて、リビングにいるであろうお姉ちゃんに声をかける。 「お姉ちゃん!」 「桃香おかえり〜 どしたのー? そんな急いで…」 4つ上で、今大学生のお姉ちゃん。お姉ちゃんはいつも頼りになるからあたしはお姉ちゃんが好き。 「あのねっ……」 そこまで言いかけて、本当に言っていいのかと悩む。 だって、先生のことだよ? 同級生の男の子とかじゃないのに……。