【完】禁断の恋ってやつ。




あたしは返事も聞かずに受け取ったスマホを握りしめて下駄箱まで走った。



それから、急いで靴をはいて暗くなり始めた空の下、家まで走って帰った。



「桃香ー? 帰ったのー?」



階段をかけ上がってる時に聞こえたお母さんの声。



でも、返事はせずにそのまま部屋に直行した。



まだ、ドキドキしてる……。



このドキドキは、走ったからによるものか、颯也くんによるものか。



たぶんどっちもだけど、颯也くんの方が大きいんだろうな……。