「いーよ」 「なら行こっか」 「あれ? ここって……」 あ、やっと気付いた。 風で流れてくる潮のにおい。波の音。 「海……」 ポツリ、誰に言うわけでもなくつぶやく桃香。 「そっ。ちょっと早いけど」 ニッと笑って桃香の頭をなでる。