━中学2年の冬━



バスケ部の遠征から帰ってきた日
俺は公園に立ち寄った

この公園は唯奈との思い出が
いっぱいつまった場所

いつも遠征の帰りは寄ることにしてる


そしてベンチに座ったときだった


「優斗~!」


声のした方をみると美羽が走ってきていた

はぁはぁと肩で息をし苦しそうに俺を見る


「そんな走ってこなくてもいいのに」


呆れてそんなことを言うと


「だって…っ、優斗に伝えたいことが
あったんだもん!」


伝えたいこと?


頬を赤く染め上目遣いで俺を見る顔は
今までに見たことがないような顔だった