「ありがと…もう大丈夫!
ごめんね心配かけて…」


優斗に抱きしめられながら
そう言うと

そっ と離してくれた


「俺さ……」


それだけ言うと黙ってしまった


「…大丈夫?」


顔を覗きこむと

焦ったように手で顔を隠した


「いきなり見んなよ!」


耳赤くなってる


「なんで赤くなってるの?」




声をかけても反応してくれない




しばらくして落ち着いたのか

ゆっくり私を見て手を出してきた


「ん。」



手…繋いでいいのかな



戸惑いながら手を重ねると


安心したように微笑んで


「帰るか」


って


こんなに幸せなことが

あっていいのかな



このまま時間が止まればいいのに…