「わっ。すごーい…」 私もそれを見るなり、息を呑んだ。 そこに広がるのは、真っ赤な夕日に照らされた、見慣れた地元の景色。 流れる川にはきらきらと反射し、空に浮かぶ雲を不思議な色に染めていく。 「だろー。今日のは今までで最高かもな」 「亜美ちゃんも来ればよかったのになぁ…」 これを見れれば部活で疲れてボロボロになった体も心も、綺麗になっていく気がする。 ただ少し地上から離れただけなのに、なんだか大きな山の頂上に来てしまったみたい。 今日、来てよかった…。