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「ねぇ、貴方瞳ちゃんよね?」


「そうだけど、何?」


話し掛けてくれたのは麗ちゃん。

学年で一位にモテる可愛い子。
だけど男癖が悪く、私の苦手なタイプ。


カールのかかった茶髪に
これでもかってくらい短くしたスカート、
微かに香る香水の匂い。
全てが気に入らない、




「あのね、私前から瞳ちゃんと仲良くなりたいって思ってたの。

だから一緒に帰ってくれないかな?」




わざとらしく上目遣いで見てくる
拒否権はないってことなのか

だる。

でも暇つぶしにはなるか...。

「うん、いいよ。」



そう答えた時


麗の口の端が


微かに上がったことに私はきづかなかった...