「ここは、俺の家だ。」
なぜか、自然に涙が出てくる。
「生きてるんだ。死んでない、」
と、1階にいる鏡花から、呼ばれる。
「お兄ちゃん~?お客さんだよ?」
ん?今日は月曜で学校だよな?誰だ?
「待って!すぐ着替えるから!」
着替え終わった俺は、玄関に向かいドアを開ける。
「はい、佐藤京介ですけど……」
どんどん声が小さくなっていくのを、自分でも感じ取れた。目の前にいたのは、身長2㍍近くある、服から溢れんばかりの、筋肉。腰には、拳銃がぶら下がっており、
一目見ただけで、本能的に、逃げろ信号を発していた。もう二人は、年老いたじいさんで、純白の制服に、肩には黒いワッペンに金のラインが、何本も入っていて、どうやら、船の艦長らしかった。もう一人は、昨日も見たが、おじいさんの、ひ孫さんかな?
「なんのご用件でしょうか?」
そしたら、おじいさんが、話し出した。
「佐藤京介君は君かね、」
おじいさんは、何かを見極めるように、俺を眺める。
「はい、私か佐藤京介ですけど、」
「すまんすまん、あまりにも若くての~」
なんのことだ?と考えていると、
「わしは、海上自衛隊の宮酒元帥と申す。」
「元帥!?」
「このでかいのは、ワシのボディーガードじゃ、気にしないで言い。」
確かにこの大男は、さっきから、直立不動で微動だにしない。しかも、元帥と言えば、エリート中のエリートじゃねえかよ!
「実は頼みがあってきたんじゃ。」
元帥様が頼み事?もうそれ、命令だろ。
「単刀直入に言おう。艦隊の指揮をとってくれないか?」
え、?今なんといった?確か、艦隊の指揮をとってくれとか言ってたよな。