扉

「将来の事も考えてないし、まともな仕事もついてないし、世間からだって大事にされてない」
…だから言い過ぎじゃね…？？
「でもね、彼らは人に対しての優しさは誰よりも持っているの。初めはもめ事ばかりだった四人が、今では誰より団結していて、冷たく当たってきた私の事もこうして探しに来てくれる。地位や名誉やお金を持っているあなたより、彼らの方が尊敬できる価値ある人間です。」
…ババァ！やっぱりいい奴！
父親と母親は黙っている。突然父親が立ち上がりババァの目の前に来ると、思いっきり頬を殴った。
「甘えるのもいい加減にしろっ！お前は昔から子供のままだ。優しさだけでは生きてはいけない！お前こそ人間のクズだな！！」