「どうして、ピーマンいれたの
きらいだっていったじゃん」
「それでもあえていれるおれの優しさと厳しさがいつかおまえにもわかる」
ぷうっと膨れた頬を、ショウゴが人差し指でつついた。
ぷすんと、空気を入れた頬の風船がしぼむ
しかたないからハンバーグをつついてみる
「ほら、ショウゴこんなに小さくしたらよけにくいじゃんか」
「よけにくくしてるんだよ。
ってうわなんだお前のその箸テク」
ピーマンを肉から器用にとって
ふふん、と自慢げにしていたら頭をはたかれた
いたたーっておおげさにしてる間によけたピーマン食べてくれてた
なんだかんだいってショウゴは私に甘い
ふと、台所みたらカップラーメンの山…
「あっー!またカップラばっかたべてる!
体にわるいんだからやめなよ!」
「いいだろ、別に、楽なんだよカップラーメン。」
「…忙しいの?」
「まあな」
ショウゴの家はヤクザだ
きっとお父さんの仕事を手伝っているからいそがしいのだろうけど
ショウゴは
あまりこの話題には触れてほしくないらしい