森に抱かれて


「もう凄い嬉しいっ。早くこうなんないかって思ってたのよ。しんちゃんが頭怪我した時の謙太郎の顔面蒼白さって言ったら、尋常じゃなかったもんねっ」

「え?」

「美咲、余計な事を言うなっ」

「嫌だ、いい歳したおじさんが照れちゃって」

「…」

そうだったんだ。なんか、嬉しいな。

「家賃の事だけどさ」

不意に要が口を開く。

「まずこの喫茶店の経営をしんちゃんに譲るよ」