森に抱かれて


「ん?」

「家賃も食費も払ってないっていうのが、ダメなんだと思って」

「ん?」

「ここに来た時、佐藤さんが、とりあえず、一年契約って言ってくれたの覚えてますか?」

「…ああ、そうだったな。シンイチが不安そうだったんでそんな事言ったな、そういえば」

「ちゃんと家賃払えるほど前向きに働きたくなれば、出て行けばいいって」

「…」

「…ここで、働かせてもらって、イロイロさせてもらってるうちに、夢を諦めた虚無感はすぐになくなりました」