「いらっしゃいませ」 やっぱり編物教室の生徒さんだから、女性ばかりなんだ。あ、珍しい、若い子もいる。 全員が、テーブルに荷物を置いたところで、瀧澤が佐藤を紹介する。 「え〜っと、こちらが今日、草木染めを教えて下さる佐藤先生です。今日は、宜しくお願いします」 「宜しくお願いしま〜す」 他の7人は声を揃えて軽く頭を下げる。 「こちらこそ、宜しくお願いします」 佐藤も軽く頭を下げる。