「はじめまして。佐藤と申します」 佐藤は笑顔で軽く頭を下げる。 佐藤さんのあの『染色王子』笑顔も板についてきたよねぇ。 「はじめまして。瀧澤佳奈子と申します」 「佐藤先生。今、彼女と話してたんだけど、ここは毛糸は置かないの?」 「ここに置いているのは、サンプル用に染めたもなんかで、数がないものなんです。毛糸もサンプルは作るんですが、いわゆる1玉も無い量なんで、ちょっと売り物にはならないかと」