森に抱かれて


時々ステンレスの棒でハンカチをユラユラと混ぜながら、温度を気にしつつ、タイマーが15分を告げる。

「じゃ、液足すよ」

「は〜い」

佐藤は、最初に除けておいた染液を二つの鍋に分けて継ぎ足す。

「はい、あと15分ね」

「は〜い」

「この間に、媒染液の準備するよ」

あ、さっきの酢漬けね。

佐藤は三つのやや大きめボールにぬるま湯を入れる。