森に抱かれて


「家賃はただでもいいけど、無職なんでしょ?こんな山奥で仕事はどうする気?街まで通うったって、ガソリン代結構かかると思うけど。あ、もちろんバス通ってないよ」

「…」

…そうよねぇ。家賃払わなくていいだけじゃ、生きてはいけないんだよねぇ…。はぁ…。現実って重い…。

「君、料理は?」

「料理、ですか?」

「は〜ん、その感じだと、『食べるのは得意です』ってやつだな」

っ!見抜かれてる…。