「これが、ホルンのドの音」
「こうですか?」
「そうそう!」
1年生の、仮入部期間も楽器決めも終わった今は、同じパートの子に基礎を教える時期。
吹奏楽部全体には33人の1年生が入ってくれた。
ホルンは3年生2人、2年生2人、1年生2人の、合計6人になった。
1年生を教えるのは、2年生の仕事だから、私とまーちゃんが教えてる。
構え方とか指番号とか、基本的なことばかりだけど、教えるのって難しい。
私の下手な教え方でも、ちゃんと理解してくれる1年生は、すごいと思う。
仮入部の初日に、ホルンを吹きに来た、かわいい女の子。
その子、長谷真優花ちゃんは、ホルンを第一希望にしてくれて、私と同じく希望通りになった。
「ちょっと休憩しよっか」
「はい。…こな先輩!」
「ん?」
「いつも教えてくれて、ありがとうございます!私も、こな先輩みたいに、上手に吹けるように頑張ります」
「…真優花ちゃんっ!かわいすぎー!!」
“こな先輩”って言われただけでもやばいのに、そんなかわいいこと言われたら、嬉しすぎて倒れちゃいそう。
本当に真優花ちゃんは、顔も性格も全部がかわいくて良い子。
ホルンもけっこう吹けてるし、私も頑張らなきゃ!
