普段はおとなしい私が、こんなことを言い出すなんて、美由希は想像してなかっただろうな。
私も言うつもりじゃなかったし。
「だいたい、最近の美由希おかしいよ…」
「なにが…?」
「私の話、聞かないし無視は当たり前。自分の話ばっかりじゃん!」
「…それはっ!」
「たくさん相談に乗ってくれる、優しい美由希はどこに行ったの…?」
「………」
「私の話、そんなに聞きたくない?私と話してるとつまんないの?」
「ううん…そんなことない…よ」
「じゃあ、なんでそんなに冷たいの?…私のこと嫌いなら、そう言えばいいじゃないっ…!」
“パンッ”
乾いた音が、美由希の部屋に響いた。
私…叩かれた?
「誰も嫌いなんて言ってない!小倉の時も今も、勝手に決めつけてるだけじゃない!私は、そういうことを言ってるの!」
「…帰る」
「ちょっと、こな!まだ話は終わってない!」
美由希のそんな言葉に気づいていないフリをして、すぐに家を飛び出した。
ケンカ、しちゃったな…。
涙で濡れた顔では家に帰れないから、途中で小さい公園に寄った。
