「あけよろー、ことおめー」

「お前、それ違うから(笑)」


同じクラスの男子の、ありきたりなボケを横目に見ながら、体を縮こませる私。


今日から1年生最後の学期だけど、やっぱり学校は寒すぎる。
扇風機あるんなら、暖房もつけてほしいよ…。


「こなは相変わらず寒がりだねー」

「い、いやっ。ふふふつうでしょ」

「あ、そういえばさ、今日うち来ない?」

「ふえ?ス、スルー?」

「いいから、来るの?来ないの?」

「…行きます…」

「了解!」


美由希は、最近さらに冷たい。

今みたいに、自分から話ふってくるくせに、私が答えるとガン無視だし。

私の話なんか聞く耳も持たないで、気付けばいつも美由希ばっかり話してる。


こういうとこ、ちょっと嫌だなぁ。

出会ったばかりの頃は、優しくて話しやすい子だなぁ、って思ってたのに。

美由希の性格が変わったのか、もともとがこれで素を出し始めたのか…。


……まぁ、なんだかんだ言っても、美由希のこと大好きだから、別にいいんだけどね。