君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~


「プログラム7番、高山中学校、金打8重奏。…ゴールド金賞」

「キャー!」


「プログラム29番、高山中学校、木管8重奏。…ゴールド金賞」

「キャー!」


私達よりも出番が前だった2つのグループは、どちらも金賞。

嬉し涙を流している仲間達が見えた。


私もまーちゃんも、真優花ちゃんも奈実ちゃんも、みんなみたいに叫んで涙を流せるかな。

そんなことを考えている内に、もうすぐ私がもらう番。


「気が早いよ」と、心の中の自分に止められた涙をぐっとこらえて、名前が呼ばれるのを待った。



「プログラム42番、高山中学校、ホルン4重奏。…ゴールド金賞」

「キャー!」


まーちゃん達の叫び声。
表彰状をくれる人の「おめでとう」。
会場にいる全員の拍手。


全てが信じられないくらい澄んだ音に聞こえて、気付くと私の頬には涙が伝っていた。

みっともないけど、泣いたまま正面に向き直って礼をすると、そこには高山中吹奏楽部全員と桜木、そして大好きな翔磨の笑顔があった。


今まで頑張ってきて良かった。

トラブルもあったけど、練習も本番も、本当に楽しいアンサンブルコンテストだった。


そしてなにより、今は愛里じゃなくて、私だけに笑顔を向けてくれる翔磨がいる。

緊張が解けた今、ドキドキが止まらないよ…。