君の背中を見つめる恋

「そんな顔じゃ、教室戻れないんじゃない?」

「っ」


すると阿部が
香乃が立つ隣に座り込んだ。

ポンポンと隣を叩いて
香乃を見上げる。


「……?」


え、阿部くん…?

それは座れって、こと…?


あたしがゆっくりと
隣に座ると、

阿部くんが何も言わず
フワリと笑った。


「………」

「………」


えっと…、
どうしたらいいのかな…

何であたしを
引き止めたんだろ…