君の背中を見つめる恋

香乃が先生の声を聞きながら、
前を向いた。


いつもの変わらない
好きな人の背中が

そこにある。


『前を向こうとしてるから、行き詰まったって分かるんだよ』


頭の中で、
剛志くんの声がリピートされる。


前を向こうとしてるから…

前へ進みたいから…



だけど、

あたしは姿勢だけ前を
向いてるだけで。

行き詰まった時の
対処方法なんて分からない。


だからあたしは
中山くんから逃げたんだ。