教室。
授業中。


「───次、坂下読んで」


先生が授業を進める中、

中山が頬杖をつきながら
一点を見つめた。


仁科が、

戻ってこなかった…


『香乃、泣いてたよ』


またどこかで
泣いてたりしてんのかな…


「………っ」


そう思うと胸が詰まって。

頭を抱え込んだ。


そうだとしたら俺のせいだ。

俺はまた仁科を
傷つけてるかもしれないって思うと、

授業どころじゃなくて。


それに自分が、

こんなこと
考えていい訳ないのに……


なのに俺の中で、

確実に仁科の存在が大きくなってく…