僕はなんなのだろう?
こんなに苦しいのは僕だけ?
まだ僕は8歳。
お母さんといっしょに楽しく毎日を送っていたはずなのに・・・
何故そんな事を言うの?
その一言がなければ・・・
僕が聞いたから?
やっぱり僕がいけないの?
なんで!どうして!
僕が憎いの?
胸の中が空洞になった。
今まで嘘をついていたの?
涙を流し、僕を包み込んだ。
仏さまの目の前で・・・
小さなお寺の本堂で・・・
その時、僕の中に何かが宿る。
悪魔なのか妖怪なのか・・・
心が冷たく凍った。
それまで大きく強かった心が、小さく儚いものとなって、穴埋めのように何かが覆い尽くす。
僕はそんな事聞きたくなかった‼
でも聞いちゃった・・・
苦しい、苦しい、苦しい・・・
それからもっと辛く苦しい毎日を送る事になった。
友達と思っていた人達が僕をいじめだしたのだ・・・
言葉や行動で示すいじめを・・・
ただひとりぼっち・・・
家に帰ってもひとりぼっち・・・
ご飯を食べる時もひとりぼっち・・・
暗い本堂でひとりぼっち・・・
僕は生きていいのかな?いけないのかな?
あの一言を聞くまでは、周りに迷惑をかけるただの悪ガキだった。
すべて自分が一番だった。
それを戒めるかのようにたった一言で・・・一言で変わった・・・
きっと仏さまがそうしたのだ・・・
悪い心を戒める為に・・・
それがかえって逆効果となった。
子供の自分より弱いものを苦しめるようになった。
田舎の風景によくある田んぼはカエルの住処。
大きく育ったカエルもいれば小さなカエルもいる。
自分の手のひらより大きなカエルを捕まえた・・・左手で押さえ、右手には小石を握り、カエルの右足を切断した・・・
なにも考えずに・・・
カエルは右足を置き去りにしてゆっくりどこかに消えていった。
学校に行く途中の田んぼの中からおたまじゃくしを一掴みして、勢いよく地面に叩きつける・・・粉々に砕け肉片が飛び散る。
蟻の巣を見つけると一匹ずつ足で潰した。辺りは黒い蟻の死骸だらけで黒いコンクリートになった。
夏の暑い日、窓や戸を全開にしていると何時の間にか部屋に二匹のヘビが目の前にいた・・・靴べらを武器にただ夢中で叩きまくった・・・一匹のヘビは力付き、もう一匹はこちらを睨みつけどこかに逃げていった。
弱い自分を強いものだと暗示をかけるようにただ殺した。
命の尊さを知らずに・・・
いつしか今度は人間をいじめるようになった・・・今まで僕をいじめていた者たちを・・・そうでない者たちも・・・
女の子も・・・
あの時出来た何かが前よりも成長して僕を操る。
また周りに迷惑をかける存在に・・・
エスカレートは続いた!
心は小さなままその穴埋めをした何かがもっと大きくデカくなっていった。
小さな心は成長せずに・・・体だけは成長していった・・・。
そして、お母さんは衰弱していった・・・なにかに取り憑かれたかのように、生に執着していった・・・。
入退院を繰り返し、寿命を延ばす為のありとあらゆる事をした。
怪しげな宗教にまで・・・
周りの人達はただの病気・・・すぐ良くなると言っていた。
そう、良くなると・・・信じていた・・・僕も、お母さんも・・・。
ある時病院に行くと、お母さんの目の色が違った。
何処を見ているのかもわからないような、少し気味が悪かった。突然、[あそこにネズミがいる⁈・・・あそこに・・・]
指を差したその先には白い病院の天井があるだけ。
心ここにあらずといったところか・・・。
家に帰ればまたひとりぼっち・・・
ひとりぼっちの時間が多ければ多いほど小さな心はもっと小さくなっていった。
たぶんもうお母さんは・・・。
数日後・・・
授業中、足音が聞こえて来た・・・走っている足音だ。
きっと僕を呼びに来たのだとすぐに分かった。
病院に連れていかれ、あと数分の命だった。5,6人がベッドを囲み最後の時を見守った。
苦しそうだが必死に僕を見つめ、何かを言おうと・・・息を引き取った。
皆が涙を流している。
僕はその場を出て非常階段で一人で泣いた。込み上げて来るこの涙は止める事が出来なかった。
一人で泣いていると誰かが来ていっしょに泣いた。
通夜も皆が泣いていた。
僕はただ遺体を眺めていた・・・
人は死ぬ・・・家族、友人誰でも・・・
強い人、弱い人、いい人、悪い人、誰でも・・・そして自分も・・・。
死とはなんだろう・・・生とはなんだろう・・・。
ただこれで僕は本当にひとりぼっち・・・家族はお母さんしかいなかった。
ひとりぼっち・ひとりぼっち・・・。
小さな心はもう・・・本当にもう消えかかっている。
黒い闇だけが胸の中を覆っていった。
お母さんの遺影を持ち、火葬場に行く・・・何時間も待った・・・待つ間も皆が涙を流している。
変わり果てた姿はスカスカの白く脆い骨のみだった。
長い箸で骨を掴み骨壷にいれていく・・・皆もいれていく・・・。
人間はこうなるのだ、ただの骨と・・・小さな骨壷に入るぐらいの・・・
葬儀の間も皆が泣いている・・・
僕の涙は病院で流し尽くしなにも出ない。
ただひとりぼっち・・・ひとりぼっち・・・
このあと幾つもの家を転々としていく。
常にひとりぼっち・・・
何処に行ってもひとりぼっち・・・
楽しい事など何処にも有りはしないひとりぼっち・・・
問題を起こせば余計ひとりぼっち・・・
ただ構って欲しいだけ、誰かに甘えたかっただけなのに・・・心の拠り所は何処にも無くひとりぼっち・・・。
荒んだ毎日に意味はなく、ただ時が過ぎていく・・・
仏さまは僕を見捨てたのだ。
そんな時、夢を見た・・・
自分はどこかの領主、敵に攻められ篭城している。
[殿!殿だけでもお逃げ下さい!]
甲冑をまとった僕に兵の一人がそう叫ぶ。
あらかじめ用意をしていた地下道から逃げる。
戦う事はせずに・・・
薄暗い道を生き延びる為に必死に走る。
木漏れ日が見えてくる・出口だ。
明るい光と共に死が待ち受けていた。
敵はその場で待ち伏せをしていたのだ。
僕は複数の敵兵に槍で突かれ、重い甲冑も意味はなく串刺しとなった。
これが死というものなのか⁈
ただ目の前が徐々に・・・
ハッと目を覚まし夢だった事に気付く。
今確かに死んだ!しかしその後は?
やはり死後の世界があるかどうかは、本当に死ななきゃ分からない。
魂の世界はあるのか?
言われているように極楽と地獄はあるのだろうか?
もしあるなら、僕は生きても地獄、死んでも地獄。
極楽に行けるわけがない!
産まれて来た事に憎しみさえおぼえる。
そんな時、寺に預けられた。
もともと僕のお母さんは尼僧で小さなお寺に住んでいたこともあり特に気にはしなかった。
しかしそこに待ち構えていたのは、鬼のような形相をしたお坊さんだった。
それから2人の生活が始まる。
僕は反抗に反抗を重ねると殴られ、そして殴り返しもしたが呆気なく撃沈。
起きる時間も、寝る時間も、食べる時間もすべて決まっていて、少しでも遅れればすぐに鉄拳が飛んで来た。
自分に宿る不満をただただぶつけていた。
胸が苦しい・・・辛い、頭も目の周りも痛いような重いような・・・とにかく苦しい・・・
そして寺を逃げ出す。
逃げてもなにも変わらないと分かっていても・・・
ただ歩き続ける。
いつしか川のほとりにいた。
せせらぎが心地いい。
匂いや音が何故か身に染みて、涙を流した・・・枯れていたはずの涙が溢れんばかりにポロポロと洪水になる。
水面にポチャポチャとその涙が落ちていく。
するとなにかが水面に映る自分を掴み川底に連れていく。僕の顔は笑っていた。
納得したような表情だ。
苦しみも、辛さも、なにも無い所に行けるような・・・。
そして映った自分を追うように川の中に身を投じる。
すべて自分がいけないのだ!あんな事を聞かなければ・・・
いや聞いても聞かなくても、同じだったかもしれない。
早く大人になりたいと思っていたはずなのに、やっぱりなりたくないや・・・
皆、僕の気持ちは分からない・・・
皆は甘えているだけだと・・・
確かに甘えたかった・・・
でも甘えられなかった・・・
いっしょに居たかった・・・
いっしょに笑いたかった・・・
ずっといっしょに・・・
温かいなにかに包まれる・・・
それはお母さんかもしれない・・・
生に執着したのは自分の為じゃなく僕がいたから⁈
僕がいたから生きようと必死だったの?
あの時お母さんは僕を壊した。
壊れた僕はお母さんを壊した。
残ったのはお母さんになにも恩返しを出来なかった後悔の念・・・
ただお母さんに会いたい・・・
あの言葉を聞く前の自分に会いたい・・・
[僕を助けて‼]
どこか遠くの片隅から・・・
[僕を助けて‼]
微かな声が聞こえてくる。
弱々しい声が・・・
声を探して彷徨う・・・
闇の中を・・・
自分が進んでいるかも分からない暗闇の中を・・・
彷徨い、そしてまた彷徨う・・・
温かいなにかに包まれながら・・・
突然![足を返せ~足を返せ~]と唸り声が聞こえてくる。
目の前にものすごいデカイカエルが姿を現す。
そのカエルは僕の右足を掴み、引きちぎった‼
その右足を持ってどこかに消えていく。
ものすごい激痛が右足を襲う。
今度は体全体を大きな手に掴まれ、勢いよく地面に叩きつけられる。
痛い‼と言う暇もなく塵となる。
もう嫌だ!と思う暇もなく、大きな棒で叩きのめされる・・・何度も何度も・・・
痛い‼やめて!と叫ぶがやめてはくれない。
お願い・・・やめて・・・僕が悪かった・・・お願い・・・やめて・・・
もうしないから・・・やめて・・・
痛い‼苦しい・・・辛い・・・悲しい・・・お願い・お願いやめて・・・
一匹の白いヘビが僕の体に巻きつき、凄い力で締め付ける。
その目は紅く怒りで我を忘れたかのようだ。
声も出せない‼
すると大きな大きな口を開け、僕を一呑みにした。
ヘビの腹の中で自分が徐々に溶かされていく。
熱い‼痛い‼
これは今までして来たことへの報いなのだろうか・・・
もうやめて!お願い!
僕を助けて‼
こんなに苦しいのは僕だけ?
まだ僕は8歳。
お母さんといっしょに楽しく毎日を送っていたはずなのに・・・
何故そんな事を言うの?
その一言がなければ・・・
僕が聞いたから?
やっぱり僕がいけないの?
なんで!どうして!
僕が憎いの?
胸の中が空洞になった。
今まで嘘をついていたの?
涙を流し、僕を包み込んだ。
仏さまの目の前で・・・
小さなお寺の本堂で・・・
その時、僕の中に何かが宿る。
悪魔なのか妖怪なのか・・・
心が冷たく凍った。
それまで大きく強かった心が、小さく儚いものとなって、穴埋めのように何かが覆い尽くす。
僕はそんな事聞きたくなかった‼
でも聞いちゃった・・・
苦しい、苦しい、苦しい・・・
それからもっと辛く苦しい毎日を送る事になった。
友達と思っていた人達が僕をいじめだしたのだ・・・
言葉や行動で示すいじめを・・・
ただひとりぼっち・・・
家に帰ってもひとりぼっち・・・
ご飯を食べる時もひとりぼっち・・・
暗い本堂でひとりぼっち・・・
僕は生きていいのかな?いけないのかな?
あの一言を聞くまでは、周りに迷惑をかけるただの悪ガキだった。
すべて自分が一番だった。
それを戒めるかのようにたった一言で・・・一言で変わった・・・
きっと仏さまがそうしたのだ・・・
悪い心を戒める為に・・・
それがかえって逆効果となった。
子供の自分より弱いものを苦しめるようになった。
田舎の風景によくある田んぼはカエルの住処。
大きく育ったカエルもいれば小さなカエルもいる。
自分の手のひらより大きなカエルを捕まえた・・・左手で押さえ、右手には小石を握り、カエルの右足を切断した・・・
なにも考えずに・・・
カエルは右足を置き去りにしてゆっくりどこかに消えていった。
学校に行く途中の田んぼの中からおたまじゃくしを一掴みして、勢いよく地面に叩きつける・・・粉々に砕け肉片が飛び散る。
蟻の巣を見つけると一匹ずつ足で潰した。辺りは黒い蟻の死骸だらけで黒いコンクリートになった。
夏の暑い日、窓や戸を全開にしていると何時の間にか部屋に二匹のヘビが目の前にいた・・・靴べらを武器にただ夢中で叩きまくった・・・一匹のヘビは力付き、もう一匹はこちらを睨みつけどこかに逃げていった。
弱い自分を強いものだと暗示をかけるようにただ殺した。
命の尊さを知らずに・・・
いつしか今度は人間をいじめるようになった・・・今まで僕をいじめていた者たちを・・・そうでない者たちも・・・
女の子も・・・
あの時出来た何かが前よりも成長して僕を操る。
また周りに迷惑をかける存在に・・・
エスカレートは続いた!
心は小さなままその穴埋めをした何かがもっと大きくデカくなっていった。
小さな心は成長せずに・・・体だけは成長していった・・・。
そして、お母さんは衰弱していった・・・なにかに取り憑かれたかのように、生に執着していった・・・。
入退院を繰り返し、寿命を延ばす為のありとあらゆる事をした。
怪しげな宗教にまで・・・
周りの人達はただの病気・・・すぐ良くなると言っていた。
そう、良くなると・・・信じていた・・・僕も、お母さんも・・・。
ある時病院に行くと、お母さんの目の色が違った。
何処を見ているのかもわからないような、少し気味が悪かった。突然、[あそこにネズミがいる⁈・・・あそこに・・・]
指を差したその先には白い病院の天井があるだけ。
心ここにあらずといったところか・・・。
家に帰ればまたひとりぼっち・・・
ひとりぼっちの時間が多ければ多いほど小さな心はもっと小さくなっていった。
たぶんもうお母さんは・・・。
数日後・・・
授業中、足音が聞こえて来た・・・走っている足音だ。
きっと僕を呼びに来たのだとすぐに分かった。
病院に連れていかれ、あと数分の命だった。5,6人がベッドを囲み最後の時を見守った。
苦しそうだが必死に僕を見つめ、何かを言おうと・・・息を引き取った。
皆が涙を流している。
僕はその場を出て非常階段で一人で泣いた。込み上げて来るこの涙は止める事が出来なかった。
一人で泣いていると誰かが来ていっしょに泣いた。
通夜も皆が泣いていた。
僕はただ遺体を眺めていた・・・
人は死ぬ・・・家族、友人誰でも・・・
強い人、弱い人、いい人、悪い人、誰でも・・・そして自分も・・・。
死とはなんだろう・・・生とはなんだろう・・・。
ただこれで僕は本当にひとりぼっち・・・家族はお母さんしかいなかった。
ひとりぼっち・ひとりぼっち・・・。
小さな心はもう・・・本当にもう消えかかっている。
黒い闇だけが胸の中を覆っていった。
お母さんの遺影を持ち、火葬場に行く・・・何時間も待った・・・待つ間も皆が涙を流している。
変わり果てた姿はスカスカの白く脆い骨のみだった。
長い箸で骨を掴み骨壷にいれていく・・・皆もいれていく・・・。
人間はこうなるのだ、ただの骨と・・・小さな骨壷に入るぐらいの・・・
葬儀の間も皆が泣いている・・・
僕の涙は病院で流し尽くしなにも出ない。
ただひとりぼっち・・・ひとりぼっち・・・
このあと幾つもの家を転々としていく。
常にひとりぼっち・・・
何処に行ってもひとりぼっち・・・
楽しい事など何処にも有りはしないひとりぼっち・・・
問題を起こせば余計ひとりぼっち・・・
ただ構って欲しいだけ、誰かに甘えたかっただけなのに・・・心の拠り所は何処にも無くひとりぼっち・・・。
荒んだ毎日に意味はなく、ただ時が過ぎていく・・・
仏さまは僕を見捨てたのだ。
そんな時、夢を見た・・・
自分はどこかの領主、敵に攻められ篭城している。
[殿!殿だけでもお逃げ下さい!]
甲冑をまとった僕に兵の一人がそう叫ぶ。
あらかじめ用意をしていた地下道から逃げる。
戦う事はせずに・・・
薄暗い道を生き延びる為に必死に走る。
木漏れ日が見えてくる・出口だ。
明るい光と共に死が待ち受けていた。
敵はその場で待ち伏せをしていたのだ。
僕は複数の敵兵に槍で突かれ、重い甲冑も意味はなく串刺しとなった。
これが死というものなのか⁈
ただ目の前が徐々に・・・
ハッと目を覚まし夢だった事に気付く。
今確かに死んだ!しかしその後は?
やはり死後の世界があるかどうかは、本当に死ななきゃ分からない。
魂の世界はあるのか?
言われているように極楽と地獄はあるのだろうか?
もしあるなら、僕は生きても地獄、死んでも地獄。
極楽に行けるわけがない!
産まれて来た事に憎しみさえおぼえる。
そんな時、寺に預けられた。
もともと僕のお母さんは尼僧で小さなお寺に住んでいたこともあり特に気にはしなかった。
しかしそこに待ち構えていたのは、鬼のような形相をしたお坊さんだった。
それから2人の生活が始まる。
僕は反抗に反抗を重ねると殴られ、そして殴り返しもしたが呆気なく撃沈。
起きる時間も、寝る時間も、食べる時間もすべて決まっていて、少しでも遅れればすぐに鉄拳が飛んで来た。
自分に宿る不満をただただぶつけていた。
胸が苦しい・・・辛い、頭も目の周りも痛いような重いような・・・とにかく苦しい・・・
そして寺を逃げ出す。
逃げてもなにも変わらないと分かっていても・・・
ただ歩き続ける。
いつしか川のほとりにいた。
せせらぎが心地いい。
匂いや音が何故か身に染みて、涙を流した・・・枯れていたはずの涙が溢れんばかりにポロポロと洪水になる。
水面にポチャポチャとその涙が落ちていく。
するとなにかが水面に映る自分を掴み川底に連れていく。僕の顔は笑っていた。
納得したような表情だ。
苦しみも、辛さも、なにも無い所に行けるような・・・。
そして映った自分を追うように川の中に身を投じる。
すべて自分がいけないのだ!あんな事を聞かなければ・・・
いや聞いても聞かなくても、同じだったかもしれない。
早く大人になりたいと思っていたはずなのに、やっぱりなりたくないや・・・
皆、僕の気持ちは分からない・・・
皆は甘えているだけだと・・・
確かに甘えたかった・・・
でも甘えられなかった・・・
いっしょに居たかった・・・
いっしょに笑いたかった・・・
ずっといっしょに・・・
温かいなにかに包まれる・・・
それはお母さんかもしれない・・・
生に執着したのは自分の為じゃなく僕がいたから⁈
僕がいたから生きようと必死だったの?
あの時お母さんは僕を壊した。
壊れた僕はお母さんを壊した。
残ったのはお母さんになにも恩返しを出来なかった後悔の念・・・
ただお母さんに会いたい・・・
あの言葉を聞く前の自分に会いたい・・・
[僕を助けて‼]
どこか遠くの片隅から・・・
[僕を助けて‼]
微かな声が聞こえてくる。
弱々しい声が・・・
声を探して彷徨う・・・
闇の中を・・・
自分が進んでいるかも分からない暗闇の中を・・・
彷徨い、そしてまた彷徨う・・・
温かいなにかに包まれながら・・・
突然![足を返せ~足を返せ~]と唸り声が聞こえてくる。
目の前にものすごいデカイカエルが姿を現す。
そのカエルは僕の右足を掴み、引きちぎった‼
その右足を持ってどこかに消えていく。
ものすごい激痛が右足を襲う。
今度は体全体を大きな手に掴まれ、勢いよく地面に叩きつけられる。
痛い‼と言う暇もなく塵となる。
もう嫌だ!と思う暇もなく、大きな棒で叩きのめされる・・・何度も何度も・・・
痛い‼やめて!と叫ぶがやめてはくれない。
お願い・・・やめて・・・僕が悪かった・・・お願い・・・やめて・・・
もうしないから・・・やめて・・・
痛い‼苦しい・・・辛い・・・悲しい・・・お願い・お願いやめて・・・
一匹の白いヘビが僕の体に巻きつき、凄い力で締め付ける。
その目は紅く怒りで我を忘れたかのようだ。
声も出せない‼
すると大きな大きな口を開け、僕を一呑みにした。
ヘビの腹の中で自分が徐々に溶かされていく。
熱い‼痛い‼
これは今までして来たことへの報いなのだろうか・・・
もうやめて!お願い!
僕を助けて‼

