ブンキテン





「い、いや、ちょいまって浅岡?」

「なーに?」

にっこりと振り向いた浅岡に、絶望を感じる。

「や、やっぱり、2個は多いかな〜って」

「え?大好きなんでしょ?」

「いや、でもね、ほら、私ダイエット中だし!」

「昼にポテチたべてるのみたよー?」

「いや、それはその、ね?」

天使の皮を被った悪魔浅岡は本当にタチが悪い。

ニコニコと綺麗な顔を見せつけてきて、

逃げ場を完全に奪って行く。


ドSだ。サドだ。人の慌てた顔が好きなんだ。

でも、我慢だ。絶対言うな。

「苦手なんて言ったら…」

「え?苦手なの?」

しまった、やばい、声に出てた…