ブンキテン




「足立さん?」

気づけば少し距離があいていて、浅岡が足を止めて私に声を掛けた。

「……もしかして…クレープ…にが」

「大好きです!!!!」

そう叫んで浅岡の元に駆け寄る。


「そう、よかった」


天使の笑みを浮かべる浅岡に違和感を覚えた。


「そんなに好きなら、おごってあげるよ、2個」

サァっと血の気が引いていくのが自分でもわかる。

「足立さん、大好きなんだもんねー?甘〜い甘〜いクレープ」

天使の笑顔のまま、またさっさと歩いていく。


…なんで?

…なんで、なんでバレたのー??!!!?