新しい制服に身を包み
笑顔でお母さんに一言。
『行ってきます!』
だけど、お母さんから出てきた言葉は
いってらっしゃい なんて言葉じゃない
「入学式って何時から〜!?」
なんかいもいってんのにぃ〜
『なんかいもいってるでしょ!?
9時10分からだって!!ボケてんじゃないの!?』
「こら!茅悠!母さんになんつー
口の聞き方すんだ!!」
『いった!!お父さんっやめてよ!』
ゲンコツをしてきたお父さん。
スーツに身を包み新聞を読んでいた。
けど、急に現れる。
「お前が悪い」
「はいはい、さっさと
いってらっしゃい。茅悠送れるわよ!
中学生になったんだからしっかりやんなさいよ!?」
『はいはい。いってきまーす』
「こら!!茅悠!!!」
なーんて、お父さんの怒鳴り声が
聞こえたけど気にしない。
どんな、中学校だろう。
どんな、生活が待ってるんだろう。
友達できるかな。
そんな思いを心に詰めて
まだ、軽いリュックを背負って
暖かな道をゆっくりと歩いた。


