「それ俺のアドレス。」 それをあたしに渡してどうするんだろ。 不思議に思う彩に西川はさらに続けた。 「俺のアドレス受け取ったんだから、彩ちゃんももう共犯者だからね。」 そう言って西川はにこりと笑った。 まるで少年のようないたずら心が見え隠れするような可愛い笑顔で。 …どくん。 なんだろうこの気持ち。 胸の奥が締め付けられる。 彩はこの時この胸の高鳴りがなんなのかに必死で。 「ちゃんと登録してね♪」 彼の仮面なんかに一つも気付いてなんていなかったのだ。