次の日、いつものように学校に一人で登校しようと家を出た。
高校1年生の終わり頃に転入してきたし、
この性格ということもあったので友達が一人もいない。
いないというか…
「先輩!おはようございます!」
後ろを振り返ると昨日告白してきた後輩が立っていた。
「一緒に学校行きましょうよ♪」
「は?何で私があんたと登校しなきゃいけないの」
「あんたじゃなくて“壱”です」
「呼ぶ気ない」
「“壱くん”でもいいですよ♪」
「…」
もう何言ってもダメそう。
一緒に登校して会話…ではなく一方的に壱が話している。
それが何日か続いた。

