あれから2か経ったのに、まだ、胸の中がズキズキして治らない。

俺は、猫界で都市伝説とされている“猫又様”ってところに行くことにした。
サツキの家を出てから…取り敢えずたくさん歩いたら、着いた

『おーい…、猫又様!!
相談があるんですよ~!!』
俺は、大声で猫又様を呼んだ。
『…何だ?騒々しい!!』
…ホントにいるんだ…。ってかデカッ!!
『ダージリン…、考えてることがモロ聞こえているぞ…』
俺は、慌てて口を押さえた。
『それでは、サツキとやらにも、言葉が聞こえていただろうに…よく捨てられなかったものだ…』
猫又様は呆れながら…ブツブツと呟いた。
『…はっ?サツキにって!!サツキは声が聞こえるのか!?俺の言葉がわかるのかよ!!』
『あぁ…、サツキとの約束で黙っていたが な。』
『?約束…?』
…嘘クセェ…
『そうだ。…で、お前の相談は…?何だ?』
…そこまで、分かるんだったら、相談事もわかるのかと思ったのに…。残念だな。
『悪かったな…残念で!!』
『うわっ…聞こえてる…。』

『それは、恋患いだ。』
『それって…人間のなるやつじゃないのか!?』
『バカタレ!!猫にだって…発情期があるだろ…。それと同じだ。お前には、発情期すらなくて不思議だがな。』
『…どうして、恋患いってわかるんだよ…。』
『お前の症状の出方でな。大体サツキの前で起きるみたいだな。』
『…あぁ。』
…何も否定はできなかった。
『でも、よりによって…人間を好きになるとは…叶わないと言うのに…』
『え?叶わないって…何で?』
すると猫又様は呆れ返ってしまった。
『お前な…。ハァ~。はっきり言うが、人間と猫との子は、出来ないんだ!!』
『だからってどうして叶わないって…気持ちを伝えて、お互いに幸せになればそれでいいじゃないか!!』
『ってことは、お前は、サツキに伝えるつもりか!?』
『あったり前だろ!!』
俺は、どや顔を猫又様に見せつけて、家に戻った。