俺が目を覚ますと…!!
『…何で?』
俺の目の前にサツキがいた。…近い…!!
「あ、起きた?」
『…うん。』
サツキは、また俺の頭を優しく撫でた。撫でたところから、体が熱くなってくる。…ヤバい…サツキの手から俺の鼓動が伝わってしまいそうだ!!

俺がサツキから目をそらすと、サツキは、俺のご飯の準備を始めた。

…言うとしたら…早い内の方がいいよな。

『サツキ!!』
「ん?」
サツキはいつもの笑顔で俺の方を向いた。
ドクン…ドクン…
体中がそのまま心臓にでもなったかのようだ…。
「あれ?何でもなかったか~♪」
俺がおろおろしている間にサツキはまた準備を始めてしまった。
『俺…サツキが好きだ!!言葉は伝わってないと思うけど…好きなんだ!!』
サツキの体が、ピクリと動いた。
振り向いたサツキは、冷ややかな目をしていた。
「…だったら、諦めてよね。あんたの気持ちなんか…いらないんだから!!」
サツキは、俺に怒鳴り付けると、ドアの向こうにいってしまった。
…本当に、言葉伝わってるんだ…。

『何でだよ!!俺、両思いになんてなれなくてもいい。気持ちを分かっててほしいだけ…それだけなんだよ…。』
ドアの向こうから、鼻のすする音がする…
「だから、あんたの気持ちなんかいらないって…そういってるでしょ!!」
『いらないって何だよ!!…俺が…嫌い?』
…ドアの向こうからは…返事がなかった。
『もういいよ!!』
俺は、サツキの家を飛び出した。