愛情の鎖


それからどれぐらい経ったのか、容赦なく支配された私はしばらくすると、やけに寒気を覚え「んっ…」と目を覚ました。

なぞるように手をシーツの上に滑らすと、隣に居るはずの彼の温もりがさらりと消えていた。


「そういちろう……さん?」


体のダルさを感じながらのそりと起きる。
やっぱり隣には誰もいない。

いったい今は何時なのか、ここは何処だったっけ?という曖昧な感覚の中ゆっくりと足を床に付けると


「……?」


やっぱり宗一郎さんは居なかった。

辺りをぐるりと見渡し、首を傾けながら窓の外を見ると眩しいぐらいの夕焼けが私の瞳に飛び込んでくる。

そこでようやく今自分が置かれている状況を把握し、バッグから自分の携帯を取り出すと迷わず宗一郎さんに電話をかけた。