愛情の鎖


コクリ……。


潮らしく頷くと、コウさんがふっと笑って私をそのまま車の助手席に座らせた。

まるでこうなることを分かっていたようなコウさんの空気。

さっきの陽気な雰囲気はどこへやら、私達の間には甘く静かな空気が流れ込み、これから始まる新たな関係に期待を膨らませてるように見えた。




「入れよ」

「…あ、……うん…」


マンションにたどり着くとコウさんは鍵をあけ、いつもの口調で私を中に招きいれた。


分かってる。分かってるよ。

きっと飲み直すっていうのは口実で、このドアの向こうに一歩でも入ったら私達の関係性は変わる。

より深いものに変わり、今よりもっとコウさんを好きになる。

それが分かるからやっぱり緊張。

だけれどそれ以上にコウさんと触れ合いたいって気持ちの方が断然強いから私は何の躊躇いもなく一歩前に進んでいく。