愛情の鎖


「そういえば西田のボンがよ、この前俺も恋がしたいって喚いてたぞ」

「…アホが……」


コウさんはそう言うと、げんなりとため息まじりに息を吐く。

その姿はあからさまに呆れた様子で、どうしようもないって感じに見える。

西田さんってばそんなに恋愛に飢えてるのだろうか?

刑事さんって普段忙しそうだからやっぱり出会いとかも少ないのかな?


「でも嬢ちゃんも大変だなぁ、あの極悪非道の男から解放されたと思ったら、今度はなに考えてるか分からない無愛想な男に捕まっちまったんだもんな」

「そうなんですよ、分かります?私も大変なんですよぉ〜」

「おい」


コウさんの突っ込みに私は意地の悪い顔でべっと舌を出す。

すでにほろ酔い気味の私。

気付けば持ってるお酒は3杯目に突入し、気分も絶好調だ。


「あんま飲み過ぎんなよ」

「分かってまーす」

「けっ、本当かよ」


コウさんはそう嘆きながら、やれやれと言った感じで私を見据え一旦トイレへと席を立つ。