愛情の鎖


そんな雰囲気のまま、他のお客がいないことをいいことに楽しい会話が進んでいく。


「それよりこの前は色々と情報ありがとうごさいました」

「おお、ニュース見たぞ。ついに澤田組撃退か。真白も上手いことやったじゃねーか。お手柄だな」


その話を聞いてピントきた。

もしや二人は宗一郎さんのことを話してるんじゃないのかなって。

聞けば思った通り、目の前の弦さんは元刑事さんなんだとか。
元々はコウさんと一緒に仕事をしていた仲間らしく、コウさんにとって頭の上がらない尊敬する上司なんだって。

それが5年前、突然刑事を辞め脱サラに。酒好きがこうじてなのか、弦さんはこの店を開いたらしいのだけど。


「弦さんが裏で情報を回してくれたおかげですよ」

「俺は別に大したことしてねーよ。つか、今回のお前いつになきやる気だったんだってな?西田達がここに来てよく騒いでたぞ」

「へー西田さん達も此処に来るんですか?」

「ああ、アイツらもよく来るな」

「ってことは唯さんも?」

「ああ」

「でもまさか嬢ちゃんがあの澤田との関係者だったとはなぁ。人は見かけによらねーつーか、人生なにがあるか分からないもんだよな」


そこまで言って私を意味ありげに見た。

それは宗一郎さんとのことを言ってるのか、はたまたコウさんとのことを言ってるのか、私とコウさんを交互に見ると「なるほどねぇ」と茶化すような素振りを見せてくる。