愛情の鎖


「実はずっとここに来てみたかったんですよねぇ」


言いながらよいしょっと、コウさんと一緒に車のトランクから今日持って来た荷物を運び出す。


「まさかこの年になってピクニックするとは思わなかったけど」

「いいじゃないですか。ほら、たまには太陽の光を浴びて健康的にいかないと」


だって今まで太陽の光とは真逆の生活を送ってきた。

日中は買い物意外ほとんどマンションから出なかったし、宗一郎さんに連れて行かれる場所といえば夜のネオン外か、闇にまみれたけっして清い所とは言えなかったから。


「いっとくけど此処では煙草は禁止ですよ」

「…マジかよ……」


コウさんが面食らったような顔を向ける。

コウさんだってたまにはこういう所でゆっくり羽を伸ばしたほうがいいんだよ。

彼だって仕事柄きっとこういう場所とは無縁の生活を送ってきたと思うし。


「さ、行きましょう」


げんなりするコウさんに向かって私は満面の笑みを向け、そして彼の腕を掴む。