「えっ……」
もしやこれだけ?
思わず目がテンになる。
まさか、ほかにまだ文字がないか念入りに画面をスクロールしたものの、やっぱりそれ以外の文章はなく、ガックリとうなだれる。
「…コウさん……」
もうちょっと恋人らしい言葉を送れないもんだろうか。
もっとまともな文字が打てないの?
これはさすがに色気のかけらもないじゃない。私のトキメキを返して欲しい…
だけど、………まぁね、
コウさんらしいといえば、コウさんらしいか。
だって急に甘く愛の言葉をかけられたって、困惑するわけで。
妙に納得できる文面に私の口元が次第に緩んでいく。
「ふふっ」
さすがコウさん。
コウさんには負けるよ。
本当にもう、笑わせてくれる。
悔しいけど大好きだ。
大好きすぎて笑っちゃうよ。



