愛情の鎖


そんな思いに胸を焦がしながらも母との会話を終えていく。


「そーだ。今度真白さんを家に連れてきなさいよ。今回のお礼もちゃんとしたいし」


そんな会話をして最後自分の部屋に戻った。

コウさんをうちに……。そう思うと正直顔から火が出そうだけれど、やっぱり母や父にちゃんと紹介したい気持ちも嘘じゃない。

だって彼はうちの家族のヒーローだもの。

中園家を救ってくれたスーパーヒーローだから。やっぱりそうしたいっていうのは普通の感情だよね?






ーー…がチャリ。

ドアを開けると懐かしい空気、懐かしい光景。

自分の部屋に入るとそんな空間が広がり、やっぱり胸がいっぱいになる。

母は私の部屋を昔と変わらずそのままにしてくれていた。

勉強机にベッド、絨毯からカーテンまで何一つ変わらない。そのままの状態だ。

すると、ベッドに置きっぱなしだった携帯がピカピカ光ってるのが見えた。

急いで駆け寄りそれを見ると、メールが一件。しかもそれはコウさんからの通知だった。

一瞬にして表情が明るくなった私は素早くその画面を開く。するとそこには思いがけない殺風景な文字が…、




「しっかり歯磨いて寝ろよ」



そんな一文だった。