愛情の鎖


だからあの時コウさんはちゃんと婚姻届を出したのかって聞いてきたんだ。

私がちゃんと書いたのかって…


しかも母の話によると、コウさんは今回の宗一郎さんとの3年間を法的に訴えていいとも言ってくれたらしい。

架空の借金を元に脅迫して脅し、私を両親から無理やり奪い去ったこと。

そしてこの三年間部屋に付けられた監視カメラのもと、私の行動自由を奪っていた罪。

例えそれが暴力的な行為がなくとも、精神的な恐怖をあたへ逃げられない環境を作っていたのなら十分に監禁罪に価するだろうって。

彼はそう言ってくれたそうだ。

もしかしたら難しい裁判になるかもしれない。

だけど訴える価値はあるだろうって、父と母に知り合いの弁護士まで紹介してくれると言ってくれた。


「本当何から何まで面倒を見てくださって、ありがたいわよねぇ」

「………うん」


私は感謝するように頷いた。


本当だよ…

しかも私の知らないところでこんなことまでしてくれてたなんて。

かっこつけすぎ。かっこ良すぎだよ。