「私、コウさんの彼女だけはなりたくないかも……」
「安心しろ。俺はお子ちゃまには興味はない」
「こっちだっておじさんには興味ないし」
そもそも私は優しくて、心が穏やかな人が好きだし。
できるならまっとうな生活をしてる人がいいに決まってるもん。
「コウさんってまともな恋愛したことないでしょ」
「さあな」
怪しい……
コウさんって、極悪人ではなさそうなんだけどなぁ。
てか、どうして容姿の優れてる人ってこう遊び人が多いんだろう。
「ねぇ、なんなら私が誰がいい人紹介してあげようか？」
「くだらねぇ……」
ピシャリ、そんな言葉が返って、私は思わず顔を歪めた。
もう、冗談が通じないんだから…
「まぁ、そうだな。お前が今まで見たことのないぐらいの絶世の美女を連れてきたら考えてやらなくもないけどな」
「アホくさ……」
ああ言えばこう言う。
きっとコウさんとは永遠に仲良くなれない気がする。ていうか、おじさんの扱いはやっぱりよく分からないや。
私はコウさんからプイッと顔を逸らして 、ゴクゴクとビールを飲みほした。
