愛情の鎖


「梨央」

「…あ、はい」


耳元で囁かれて私は一瞬ドキリとした。


「悪いが明日は朝から少し署に戻る。また今日みたいに唯を代わりにこっちに向かわせるから何かあったらあいつに相談してほしい」

「……」


私は返事の代わりにうんと頷いた。
コウさんの落ち着く低い声にそっと耳を傾けると、回されたコウさんの手が私のお腹をそっと撫でる。


「あ、あのっ、明日は西田さんも一緒に来るんですか?」

「いや、明日は俺と行動する予定だから唯とは一緒に来ない」

「そう、ですか……」

「なんだそのしょぼくれた声は…、もしかして西田に来てほしかったのか?」


コウさんの声が急に低くなり、私は慌てて否定した。


「ち、違います!ただ何となく聞いただけで深い意味はなくて…っ」


だって落ち着かないんだもん。どうでもいいことでも話してないと、今無言になったりしたら変な緊張ばかりしちゃって…


「当たり前だ、少しでも変な気を起こしたら今すぐに何も考えられないよう激しくベッドに沈めてやるよ」


その瞬間ぐいっと引き寄せられ、服の中から直接脇腹を触られた。さわさわといやらしくなぞられる感覚がして私はカァ〜と、顔を赤らめる。