愛情の鎖


はてなマークが飛び交うばかりだった。

いったいコウさんはさっきから何を言ってるのだろうって。


「あの、できれば分かりやすく説明してほしいんですけど…」


そう言った私の言葉は何故かスルーされた。


「わりぃ、何でもないわ、今のは気にするな」

「え?でも……」

「またその時がきたらちゃんと説明してやるから」


そう言われても、かなり気になるんですけど…

思わず眉を寄せたけれど、そのあとどんなに私が隣でコウさんを見つめていてもそのことについて口を開いてはくれなかった。

私の不満そうな顔に気付いているのに意地悪だ。
コウさんはたどたどしい手付きでキャベツを全部切り終えると、「なんだ、そんなに俺に見とれてキスでもしてほしいのか?」なんて言った。

だからカチンときた私は「違います!」と冷たくあしらいコウさんから離れて冷蔵庫に手を伸ばした。


……もうっ、相変わらずコウさんは秘密主義なんだから。