愛情の鎖


「そん時はお前がいるだろ?」

「えっ……」

「俺がこの先結婚相手に恵まれなかったら、もちろん梨央が俺の面倒みてくれんだろ?」


一瞬何を言われてるのか分からなかったけど、


「つーか、お前が面倒みろ」


ニヤリ、意地悪く返されてポッと顔が赤くなった。


「そ、そんな勝手なこと急に言われても……」


アワアワと声がうわずった。

だってそれってつまりそういう意味で、コウさんのダイレクトな台詞に思わず持っていた卵を落としそうになる。

いくら冗談でも鼓動がドキドキ、心臓に悪いっていうか…


「コ、コウさんみたいな愛想のないおじさんはちょっとねぇ……」

「……あ?なんだ、つれない奴だなぁ、俺が野垂れ死んでも平気か、眼中にないってか?」

「いや、そう意味でもなくて……」


コウさんの瞳が侵害だという目で見つめてくる。

私は内心嬉しい反面どう答えていいのか分からず、彼の方から持ってる卵に視線を移してしまう。