自由を奪われてるのにも関わらず、自分の気持ちは譲らず凛としている梨央の姿…
やけに頼もしく見えた。
やっぱり今まで見てきた他の女とは一味違う。基本大体の女はこんな状況におかれると最終的に自分を見失い、男達のなすがまま。
仕舞いには薬中に陥り、人生が壊れてく…、
そんな最後だった。
だが、まだ彼女は最後の希望を信じている。自分をしっかり持ち続けている。
隙あらば澤田宗一郎から逃げ出し、自由なるタイミングを見計らっている。
それに気づいた俺はさりげなく梨央に自分の携帯番号を渡した。
本来の俺の仕事は澤田宗一郎の悪事を取り押さえ、逮捕すること。梨央の安否、もとい救い出すことは任務にふくまれてはいなかった。
だが、まだ間に合う。
梨央は澤田宗一郎の悪事になんら関与していない。
それはこの半年で分かったことで、長年の俺の刑事の勘。
彼女がこれ以上澤田宗一郎に身も心も滅ぼされる前に救い出すことができる。
いや、救い出してやりたい。
俺が、あの男の魔の手から…



